大学院生のお金事情ー奨学金・給付金・学内バイトについて徹底解説!

こんにちは。
大学院で物理学の研究をしている「ソニカ」と申します。

現在、修士1年生で、博士課程まで含めてあと5年間、大学院に通う予定です。

その中で、やはり気になるのがお金のこと。
僕自身、とても不安になり、大学院で利用できる奨学金制度などについて必死に調べました。

大学院での生活費や学費など、お金周りの事情は、進学を検討するうえでとても重要な判断材料になります。

そこで今回は、僕が実際に調べた内容や、自分のケースを交えて、大学院のお金事情についてまとめてみました。

この記事が、

・大学院進学を考えている学生

・子どもの大学院進学を検討されている保護者

にとって、少しでも参考になる内容になっていれば嬉しいです。

ぜひ最後までご覧ください!

修士2年間

JASSO第一種奨学金(無利子・修士)(月5万 or 8.8万円)

借金なのですが、大学院内での成績によって
・上位30%…半額免除
・上位10%…全額免除
の金額が返還免除になります。(成績順位は目安)

たとえば、月額88,000円を受給し全額免除受けられるとなった場合に
211万円ほど頂けることになります。

僕は月88,000円を借りて全学免除を狙うことにしました。

TA(ティーチングアシスタント)(時給1400円〜)

大学の授業のお手伝いをするバイトです。

メリットは
・大学内のバイトなので、研究室の事情を考慮してもらえる。
・JASSO奨学金の返還免除のための評価項目にもなる

デメリットは、
・週約30時間までしか働けない

僕はTAに従事していないのですが、同級生によるとそこまで負担は大きくないみたいなのでおすすめできる内容だと思います。

RA(リサーチアシスタント)(時給1,400円〜)

研究室の活動(ミーティング、ゼミ、研究など)が勤務内容になります。
実際に僕もRAをさせていただいてます。

勤務時間は研究室によって違うのですが、週30時間勤務で年間200万円ほど頂ける場合もあります。

メリット・デメリットはTAとほとんど同じです。

追加の注意点としては
・TAとの兼業に制約あり(例、TA・RA合わせて週29時間まで。)
・指導教員がいない場合勤務できない(あくまでアシスタント)
などあります。

RAに従事できる研究室は限られているため、入る前にあらかじめ研究室にRAとして雇ってもらえるかどうか聞いておくと良いと思います。

RAが受けられそうな研究室ネットで調べる際のポイントは、研究室が潤沢な予算を持っているかをみておくことです。

研究者検索のサイトで先生の名前を入力して調べてみてください。
https://research-er.jp/search/researchers

大学院独自のプログラム(月50,000円前後、非課税)

大学院によっては
・追加の特別授業を受け
・博士進学を前提にした
学生に給付金や授業料免除を頂けるプログラムがあります。

お金以外の部分でも、
・博士課程で国内、海外研修に最長3ヶ月ずつ
(費用を研究室が負担してくれる場合あり)
・専門性の高い特別授業
などあるので、博士まで行くと決めた人には良いプログラムだと思います。

僕もこのプログラムに参加したので、博士まで行くことになりました。

博士3年間

学振(DC1,DC2)(月20万円+α、授業料免除も可能)

博士での奨学金でいちばん有名なものです。内容は

・月額20万円の給付金(課税対象、国民年金・国民健康保険に要加入)
・年間最大150万円までの研究費予算(留学や学会費用、機材購入など)

DC1は博士1年からの3年間、DC2は博士2,3年からの2年間受給できます。

学振を持っているとアカデミアの世界で箔が付くと言われ、合格率が非常に低いです。

一年前の5月に申請を行うので、DC1を申し込むのであれば修士2年の5月までに一定の業績を出し、研究計画を練る必要があります。

他の資金援助や兼業に制限があるため注意が必要です。

また、多くの大学院で授業料免除を受けられる可能性があります。詳細は各大学院のページで調べてみてください。

各大学院のフェローシップ給付金(月18万円+α)

大学院独自の給付金プログラムがあります。

・月額18万円〜の給付金(課税対象、国民年金・国民健康保険)
・年間50万円くらいの研究費予算(留学や学会費用、機材購入など)

学振DCとは異なり、兼業や他の奨学金の併給に関する規定が緩いため、
場合によっては学振よりも有利になります。

また、多くの大学院で授業料免除を受けられる可能性があります。詳細は各大学院のページで調べてみてください。

JASSO第一種奨学金(無利子・博士)(月8万 or 12.2万円)

金額の違いはありますが、内容は修士のときとほとんど同じです。

注意点としては、学振や他のフェローシップを受けてしまうと返還免除ができなくなります。

TA・RA(時給1400円〜)

博士でも同様に行えます。

学振やフェローシップとの併用の際の注意事項などは各大学院によって異なりますので調べてみてください。

まとめ:研究室選び、事前準備がとても大切

上手に研究室を選び、優秀な授業成績・研究成果を出すことで新卒会社員くらいのお金をいただくことも可能です。

さらに大学院で修士・博士号を取れば、研究分野によってはその後の就職で大きなレバレッジを効かせることもできます。

現在も将来もお金を多く稼ぐための一つの選択肢として、この記事が参考になれば嬉しいです。

ありがとうございました!

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